一輪奏

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第29回「滋子の婚礼」

滋子ちゃんかわいかったねー ゚+。:.゚ヽ(*´∀`)ノ゚.:。+゚



おわり。





…で本当に終わってもいいくらい、今回は滋子(19)の花嫁姿が本当に美々しく華やかで、まさに天女が舞い降りたようでしたvvv 

以上は「ビジュアル面で満足した」という話。

すっきりしないのは、「滋子は髪以外はごく普通の女の子に見える」という点。本作では彼女は巻き髪という設定で、その理由は「変わり者の後白河院が好きになる女性は、普通の女性ではないはず」だからだそうです。つまり、制作側は「普通ではない女性」を造型したつもりでいる。確かに見た目は変わっていますが、言動はといえば取り立てて個性的とは思えません。「天然パーマを気にする、しおらしい女の子」です。「後白河院がぞっこん惚れ込むくらいの個性的な女性」なら、「じゃじゃ馬ならし」のキャタリーナと「から騒ぎ」のベアトリスを足して10を掛けたくらいの強烈さで後白河院と丁々発止の口喧嘩(3回に4回の割合で手が出る)が勃発するくらいはやってほしいものです。

とはいえ、滋子だけにそこまで時間を割くというのもまた、難しいのですが…。今後の描写に期待しましょう。

今回は家貞さんと美福門院さんが鬼籍に入られました。
「顕広王記」の伝えるところでは1167年に84歳で没しているのですが、ドラマでは7年早められてしまいました。
美福門院は1160年没、享年44歳。こちらは史実通りです。梅雀さんも松雪泰子さんもハマリ役でしたね。お疲れ様でした。


真面目に振り返る

さて今回は字数に余裕がありますので(この日記は一記事2500字という制限があるのです)、大河ドラマ「平清盛」全般について思うところを書いてみたいと思います。

 このドラマを見ていて何より伝わってくるのは、人が軸という点です。だから歴史上の事件に際して、当事者たちがどんな思いだったかがじっくり描かれています。

 そしてそれが、役者陣の芝居でさらに増幅されるという作りです。「ハズレ」と思えるキャストがいないという絶妙の配役センスにより一人一人のキャラが立っており、誰を見ても面白い。

院政期などという馴染みの薄い時代をドラマ化するには、政治の動きだけでは(それこそ、以前からこの時代が好きでもない限り)視聴者はついていけませんから、人物の個性を際立たせて見る者を引き付けるというのは理解できる方針です。

前回にも書きましたが、このドラマは脚本の変な所を挙げ始めたら結構出てくるのです。でも、そうした穴が俳優の気迫で十分すぎるほどに補われているので、全体として見ればそれほど大きな問題があるようには見えないというのが今年のスタイル。「キャラ大河」と言われる所以です。

時には個性的な人物が1話丸々持っていったりして、「清盛は今回なにやってたんだっけ?」と思うことさえあるのですが、これが当初から制作側が言っていた「群像劇をやる」ということかと考えると納得。いわば、清盛は狂言回しなのですね。だから松ケン清盛は「(周囲の濃すぎるキャラに比べて)地味」と言われることがあるのですが、逆に清盛がいなかったら全然まとまらないドラマになるでしょう。

 ですがその分、歴史のスケール感は卑小なレベルに落ちてしまいがち。保元の乱で清盛が後白河天皇方についたのは「家族を守るため」という描き方でしたし、平治の乱で義朝と敵対したのは「親友を殺された敵討ち」という、ヘタすると「行動の理由がいつも自分の半径10メートル以内にある、視野の狭い人物」とも思えてしまう見せ方になっているのです。この辺が、以前からの院政期好きさんにとっては物足りない、ダイナミックさが足りない、と思える理由でしょう。

とはいえ、清盛まで政治抗争最優先の冷徹な人物として描いていいのか?というとまた疑問なんですよね。史料を見れば「清盛は確実に勝ちそうな方に着いた」のですが、その背景にあった心情までは伝わっていないのですし、そうした史料の空白部分でさまざまな葛藤や覚悟や泣き笑いがあったかもしれないのですから、ドラマは「史料の空白を埋めている」ものと考えればいいのではないでしょうか。

 この「歴史上の人間を大人物として書くのか、卑近なレベルに落とすのか」というのは、歴史ドラマが必ず直面する問題なのでしょう。歴史の教科書に名前がゴシック体で出てくるような人である以上、周囲をして「あれは大物だ」と言わしめる視野の広さや大きな志があったはずです。とはいえあまり英雄的に書いても、凡人たる視聴者が共感できません。別にどちらか二者択一というものではなく、バランスの問題なのですが、近年の大河ドラマはホームドラマ化が進み、戦国武将を「普通のマイホームパパでした」ということにしたり、やたらと泣く女々しい男にしてしまったりと、「視聴者が親しみを感じられるように」という方向に行き過ぎた感があります。

今年の清盛にもそういう面はあり、気にならないわけではありません。ですが近年の「視聴者が好きそうな方向に先回りしてすり寄る」みたいな作り方とは明らかに一線を画していると思いますし、「安全策はあえて採らない」というスピリットは伝わってきます。近年のホームドラマ傾向を考えれば、この方針だけでも高く評価したい、と思わせるだけのものが今年はあるのです。

それに加えて上記の役者さんたちの熱演があり、さらに衣装や小道具の手抜きのなさ、OPテーマといった要素も加算していくと、上に描いたような不満はもうほとんど不問に付せるレベルです。つまり「不満はあるが、満足のほうがずっと大きい」。このサイトで感想を「応援」を基本に書いているのは、こういう理由でdisる気が起こらないからです。

というわけなので、今後も楽しく「平清盛」を観ていこうと思います!ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
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by stan-nak | 2013-03-22 20:47 | 大河ドラマ「平清盛」 | Comments(0)

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